いまの力量を知る
何かにチャレンジするには、今の状態を知る必要があります。
仮に体重を減らしたいなら、まず体重を量ること、収入を増やしたいなら、昨年の年間収入を計算することです。
そして、理想の体形、なりたい体形を目指すなら、トレーニングをすることなのですが、その時も今どの程度の体力があるのかを把握する必要があります。
例えば、こんな感じに。
床に膝を付けプッシュアップ(腕立て伏せ)をしたとしましょう。
膝を浮かすよりも負担が少ないので、最初は1、2、3回とリズムも良く快調!
ただ、10回を過ぎた辺りから段々、肩や腕に張りが出てスピードも落ちてきますが、まだイケそう。
そして、15回を終えると腕が上がらなくなり、その後は体をクネクネさせながら、何とか続け回数をこなしてる状態に。
この辺りから「できる~」とコーチの声援が飛び、腕がプルプル震えて辛いけど、18回クリア、「頑張れー」の声も聞こえ、歯を食いしばって、19回でき、「ラスト~」の声で、うぁ~って!声も出して、20回達成!、と同時に、床にバタ~ン!もう腕が上がらなく限界。
これが今の出せる最大限の力なのです。
最大限出せたのは、一人ではなく常にコーチが横で応援してくれたことも大きいでしょう。
なぜ、ここまで追い込むのか?
それは持っている力が分かると次に目指す目標が見えてくるからです。
それが25回なのか30回なのか、それとも20回をもう1セットやるのか、この1つひとつの壁が見えてきて、乗り越える、人が成長するのにとても必要な環境です。
そういった環境がない場合だと、15回の腕が上がらなくなったところか、10回過ぎた辺りで諦めてしまうのではないでしょうか。
人はそこまで自分に厳しくできなし、追い込めませんよね。
この出し切れる環境かどうかの違いは、体作りをするうえで天地の差を生みます。
もちろん、これはトレーニングに限った話ではありません。
出し切って20回できた達成感があるから、また次の目標にチャレンジしていけるので、ドンドン筋力や体力が上がっていきます。
一方で本当はもっとやれるのに、やらないでいると筋力は落ち15回どころか13回、10回とだんだん回数は減って老化が進んでいきます。
持っているものを全て出したとき、いまの位置、つまり出発点が決まるので、次のステップが分かり、成長していけるのです。
逆に持て余してるようでは、自分の力を把握できないばかりか衰える一方で、ご覧の通り、この差は開くばかり。
行動するうえで出し切ることはとても大切なことです。